2014年6月10日火曜日

「走る家」

実家遠いのでよく旅しました。
わたしにとって旅と言えば
単なる帰省かも。

行き帰りが同じルートじゃないのを好むので
さまざまな行き方しています。

多いのは、飛行機
ある時は、フェリー(=車)の日本海ルートと太平洋ルート
ある時は、寝台列車

フェリーは異世界な乗り物です。

はじめて船を見た時は驚きました。
目の前にそびえるのは建物です。
とても移動手段には見えません。

夜の出港を待つ駐車場の車列の雰囲気は独特です。
船積みがあるので集合時間は飛行機よりも早目。
乗船前まで多くの車は無人で整列しています。

時間が来ると
車を船の腹に開いた口に向かって順番に進めます。
船のふところ深く入り込み、驚くほどキチキチに誘導に従って車を停めます。
どこに停めたか忘れるとひどい目にあうので
場所を確認して客室階へ。

実は
苦い経験ありで・・・

出発の際に駐車した階層がわからなくなり
間違ってトラック階層に出てしまい
輪留めをはずしてして大きなエンジン音うならせ準備万端に
居並ぶ大型トラックの列
その狭い通路を
ぜんそくの幼い子供と「え~ッ!?こんなことあり?」と叫びながら
探しまくりました。
ほんと恐ろしかった。
そして係員はまず見当たらない。

あの時はもうひとり
まぬけなお客さん(若い男性)がいたので
少しだけ心の支えだった・・・

・・
船はみんなが一夜を共にするので
乗船客に一体感があります。(と、わたしは感じる)
「自宅?」という感じの
くつろぎようがあちこちで見られます。

非日常な日常

いかつい男性もお風呂に入って
ぽんわり気のぬけた素朴な感じ醸し出しています。

一度
フェリーに乗る前々日くらいに
はじめて
ギックリ腰になり

しかし、ようやくとったすべての予約を
キャンセルできず(性分で)
やむなくおそるおそる車に乗り
新潟港へ。

船内では、たまたま個室を取っていたので
1日(18時間くらいかかる)
ほぼまっすぐの姿勢のまま寝ていました。
そうしたら
小樽に着いた時にはほぼ安心な状態に。

安静にできるあれほどの機会はないなと
思いました。その間、同行の子供はひとりで
お風呂含め船内を満喫していました。
そういう子供で助かりました。


そうです。
最後になりましたが
わたしが「走る家」と書きはじめた理由ですが
寝台列車の「北斗星」がなくなるかもという記事を読んだからです。


「北斗星」の2F寝台に寝ていると
ほぼ空しか見えず
自分の想像の空間を走ることができます。
というより自然と「ここはどこ?」の感覚になります。

時折停車する駅をのぞくと
「あれ?日本の普通の駅だ!」となるのですが・・

あの
部屋が、家が、走る感覚というのは
やはり非日常です。

スピードかゴージャスか・・・
その二者択一はとても残念です。

高級ではなくふつうに寝台列車で旅をするということが
ふつうに好きなんですが
どうにかなりませんかね。


*北斗星の写真探していたら見つけた
昔のこどもの部屋遊び。走らない家ですが
工夫満載。白いのは本来本棚。 
「北斗星」写真はいいのがなかったです。





寄せ集めお部屋。部屋の主は友達作のクマちゃん。